取引先が倒産しそう!!という噂

取引先が倒産しそうという噂を耳にしたとき、その会社に連絡をして自分の所だけを先に支払いしてもらおうと考えるかもしれません。しかし、実際にこのまま取引先が倒産し、破産手続きが開始されるとあなたが取引先から受けた支払いの効力が否定され、お金の返還を求められることがあるかもしれません。

これは、破産法上「否認権」の行使と呼ばれるものです。破産手続き直前の時期に特定の債権者だけが弁済を受けるということになると、他の債権者に比べ不公平にあたるので、その分は返還してすべの債権者に配分されるようにしようという考えです。

つまり、商売をしていく上では、日頃から取引先の「債権管理」も重要ということです。具体的には、取引前は、相手の会社を把握するために信用調査をする。そして、取引時の契約書の作成にも債権回収を想定する。そして、取引後は取引先の信用状態に注意しておくなどです。このような債権管理をすることで、取引先が破産をしたときのダメージを最小限に食い止めることができます。

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