会社の破産について

破産(会社・企業)とは

破産(会社)とは、資金繰りが行き詰まった会社の財産関係を清算し、全ての債権者に公平な弁済を図る裁判上の手続きです。

会社が破産することによって、「会社」はなくなってしまいますが、経営者様の今までの経験やノウハウそして人脈まで失ってしまうわけではございません。また新たなスタートをきることができます。

実際、会社の破産をご依頼されたお客様が、手続きが終わった数ヶ月後に「先生、今人生で一番高い年収になっています。あのときは、会社を破産させるしかなく、自分の人生終わったと感じていたけれど、大きな間違いでした。」と新たなビジネスの成功を嬉しそうに報告してくださったこともございました。破産というと、暗いイメージがありますが、再出発のための手続きなのです。

会社の破産によって従業員はどうなるのか?

破産手続きの流れの中で、会社に資力が残っている場合、従業員の給料のうち,破産手続開始前3か月分については財団債権となり,会社に対する債権としては、最も優先され支払われることになります。それ以前の未払い分については財団債権の次に優先される債権と扱われます。

また、会社に資力が残っていない場合、一定の要件を満たせば、独立行政法人・労働者健康福祉機構の「未払賃金立替払制度」が利用できます。

会社の破産によって取引先はどうなるのか?

破産手続きで、会社に資力があれば、全ての債権者に対して公平に配当されます。また、
「破産終結による回収不能債権の損金処理」が可能になります。

破産手続きの大まかな流れ
❶弁護士に相談

・お客様より状況をお伺いし、破産またはその他の方法があるかどうか検討します。
・破産の手続や、破産することのメリット・デメリットについてご説明させていただきます。

❷弁護士に依頼する

・弁護士が破産手続きを受任した場合には、各債権者に書面で連絡しますので、債権者からお客様への返済の督促は止まります。
・裁判所に破産を申し立てるための書類の準備(債権者一覧表、決算書類)

❸裁判所に破産申立

・事案によっては、弁護士が、従業員や債権者への説明会を行います。

❹審問(裁判官との面談)

・弁護士も一緒に同席しますのでご安心ください。

❺裁判所が破産手続開始決定・破産管財人決定

※破産管財人とは、通常裁判所が、破産者や債権者と利害関係のない弁護士を選任します。
・破産管財人が、会社の財産の管理・処分・調査を行います。

❻終結

債権者に配当する原資が集まれば、破産管財人が各債権者に対して、配当をして破産手続き終結
原資がなければそのまま破産手続き終結

どのくらいの期間がかかるのか?

会社の規模や財産の処分・債権者の対応で変わってきますが、4,5ヶ月ほどかかります。また、財産処分が困難である場合には、1年以上かかることもあります。

まとめ

破産手続は,厳格な手続のもとにすすめられるため,事前の準備が欠かせません。また,裁判所に納める予納金等,一定の費用がかかります。そこで,資金繰りが完全にショートする前に,なるべくお早めにご相談ください。お客様の負債状況を確認させていただいた上で、今後の生活を再建するための解決策をご提案いたします。

(富山を支える会社を弁護士の立場からサポート|浦田法律事務所)